馬インフルエンザについて

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馬インフルエンザとは?

 

馬インフルエンザとはインフルエンザというと、人間に特有の病気と思っていませんか?
数年前には、「鳥インフルエンザ」が大流行して社会問題になったことがありました。インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって感染する病気。人間だけがかかる病気ではありません。鳥も、豚も、そして馬もインフルエンザにかかることが分かっています。

 

届出伝染病に指定

馬インフルエンザは、急激な発熱とともに起こる急性の呼吸器疾患で、「馬流行性感冒」とも呼ばれます。農林水産省が管轄する家畜伝染病予防法によって届出が必要な伝染病に指定されています。
※届出伝染病は家畜伝染病予防法施行規則2条によって規定されています。

 

症状は風邪に似ている

馬インフルエンザは馬流行性感冒、つまり馬の風邪とも言われます。主な症状は発熱、咳、鼻水など。人間とほぼ同じです。鳥インフルエンザのように命を奪うほどの酷い症状が出るということはありません。

 

感染力が強い

インフルエンザ菌

ウイルスの力が強く、伝染するスピードがとても速いので、厩舎などで集団飼育されている馬の場合には、あっという間に感染が広がってしまいます。

ただし、今はウイルスに対抗する有効なワクチンが開発されているので、大規模な感染拡大は見られなくなりました。

 

治療は投薬と安静

馬インフルエンザと診断された場合には、他の馬への感染を防ぐために移動が制限され、競馬に出走することも禁止されます。安静にして体内のウイルスが消えて体調が回復するのを待ちます。ウイルスを殺す薬はありませんが、発熱などで免疫力が低下したタイミングで細菌に二次感染するのを防ぐために、抗生物質が投与されます。

 

馬科だけが感染する

馬インフルエンザは馬の性別・年齢に関係なく発症し、その症状も人間のインフルエンザと良く似ていますが、人間には感染しません。馬科の動物(ウマ、ロバ、シマウマなど)だけが罹患します。※ただし、まれに、イヌに感染し、犬インフルエンザの原因になることがあります。
鳥インフルエンザのように毒性が強いわけではないので、感染したからと言って殺処分するようなことはありません。

 

日本でも大発生

初めて馬インフルエンザのウイルスが見つかったのは1956年。それより前からこの病気のことはヨーロッパやアメリカでは臨床的によく知られていました。今でも世界のどこかで毎年発生しています。日本では1971年から72年にかけて大流行しましたが、ワクチンが開発されて以降、発生は見られていません。





馬インフルエンザの「エピデミック」

馬インフルエンザは「馬流行性感冒」(略称は「馬流感」)とも呼ばれ、馬に関わる仕事をされている方々の間では比較的ポピュラーな病気として知られています。
 日本ではじめて馬インフルエンザ(馬流行性感冒)が確認されたのは1971年のこと。国内の乗馬クラブがニュージーランドから輸入した5頭の馬が感染源となって、大流行しました。このとき、馬の輸出入に際して行われる検疫ではインフルエンザウイルスが検出されませんでした。

 

5頭はウイルスを保有したまま、東京、秋田、青森といった乗馬クラブに送られました。当時、日本はもちろんニュージーランドもインフルエンザの感染は見つかっていなかったので、この5頭の馬がどの段階でウイルスに感染したのかは今でも分かっていません。

 

馬インフルエンザに無防備だった日本では、ワクチンなどの対応策もありませんでした。最初は5頭だった感染が、あっという間に東は青森から、西は広島まで急拡大。特に東日本では「エピデミック」と呼ばれるほど地域流行が進みました。

 

※エピデミックというのは、ある種の感染症が、ある一定の地域に想定の範囲を超えて急激に拡大することを指します。エピデミックは突然起こるものですから、その発生は予測不可能。エピデミックが一定の地域から周りの地域に大きく広がっていくことを「パンデミック」(感染爆発)と呼びます。

 

なぜそんな短期間に感染が広がったのか?それには馬たちの特殊な事情があります。馬は食用で輸入されたのではありません。競馬に出走する競争馬にするために輸入されたのです。普段はそれぞれの地域の厩舎で飼育され、トレーニングを重ねていますが、いざレースとなれば全国から競走馬が競馬場に集結します。この競馬場で馬インフルエンザが集団感染してしまったのです。

 

1971〜72年は川崎競馬を皮切りに、大井競馬場、浦和競馬場、船橋競馬場、そして新潟県営競馬場、福山競馬場などでいくつものレースが馬インフルエンザの影響によって中止や日程変更の事態に陥り、大混乱になりました。

 

 日本での馬インフルエンザのピークは1972年の1月。このときには、なんと1986頭もの競走馬が馬インフルエンザに感染していたといいます。当時、関東地区で保有する競走馬の9割が感染していたということで、大問題になりました。

 

それから間もなく、オランダから緊急輸入した約2000頭分の不活化ワクチンが全国の競走馬たちに接種され、ほぼ1年間をかけてようやく感染拡大をストップさせることができました。

 

 

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