インフルエンザC型の特徴や症状について

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インフルエンザC型とは?

インフルエンザってなんだろう

インフルエンザABCの違い

毎年冬が近づくと、インフルエンザの文字があちらこちらで見かけるようになります。でも、実は、インフルエンザがどんな病気なのか、本当は詳しく知らない・・・という方も多いのではないでしょうか。

 

特に、インフルエンザA型とB型に比べると、C型は知名度も低く、詳しいことはよく分からないという方も多いようです。
実際、インフルエンザの予防接種でも、C型は対象に入っていません。

 

インフルエンザとは、RNAウイルスのひとつ、インフルエンザウイルスによって引き起こされる疾患のこと。
インフルエンザウイルスは、脂質でできた皮膜(エンベロープ)を持つ、「オルトミクソウイルス科」に分類されるウイルスで、A型、B型、C型の三種類があります。

 

A型、B型、C型の違い

この3種類は、ウイルスを構成する蛋白質の性質や、遺伝子的な違い、病態的な違いによって分類されます。

 

@ウイルスの外側(エンベロープ)と内側(コア)をつなぐ構造蛋白質である「気質蛋白質(matrix protein)」の抗原性がそれぞれ違う。例えば、A型の抗体はB型、C型のものには反応しない。

 

A遺伝子的な違いがある。核酸(DNA)と結合している「核蛋白質(nucleoprotein)」の抗原性がそれぞれ違う。

インフルエンザABC違いであるDNA

 

B遺伝子上の違いがある。ゲノム(DNAから分かる遺伝情報のこと)や遺伝コード(DNAの塩基配列)がA型、B型、C型それぞれで違う。
例えばA型とB型のゲノムは8分節なのに対して、C型のゲノムは7分節という違いがある。

 

C病原的な違いがある。
・A型は毎年冬に流行となり、世界的な大流行を起こすことがある。
感染者の体内で変異を起こす可能性も高い。水鳥などの野鳥を宿主とすることが多く、人間に感染するものは比較的少ない。
⇒インフルエンザA型について詳しくはこちら

 

・B型はA型よりは大流行しないが、人間だけを宿主として地域的な流行を毎年繰り返す。遺伝子が安定しているので変異を起こす可能性が低く、ウイルスに対する免疫はA型よりも長く続く。
⇒インフルエンザB型について詳しくはこちら

 

・C型も人間だけを宿主とする。季節を問わず、乳幼児に感染することが多い。遺伝子がほとんど変化しないので、一度かかるとその免疫が一生持続する。

 

D形態的な違いがある。電子顕微鏡で見ると。A型とB型は形態的によく似ていて見分けがつかないほどだが、C型は明らかに他の二種類と違う分子構造をしているのですぐに見分けがつく。

 

※一般的にインフルエンザウイルスと言うと、A型とB型を指します。C型は、インフルエンザの予防注射で使われるインフルエンザワクチンの対象からも外れています。





インフルエンザC型の特徴

@5歳以下の乳幼児に感染する

C型インフルエンザに感染するのは主に5歳児以下の乳幼児。ほとんどすべての人がこの時期に感染します。症状が軽いので、感染したことに気が付かず、治ってしまう場合がほとんどです。

 

 

A鼻かぜのような症状が出る

C型インフルエンザの症状は、鼻汁が一番の特徴で、鼻かぜによく似ています。鼻水以外には喉の痛みがあったり、上気道に違和感を覚えたりする程度の軽症です。発熱はありません。発熱と喉の痛み、咳、筋肉痛などの全身症状が出るA型やB型に比べると驚くほど症状が軽いのが特徴です。

インフルエンザCは鼻風邪症状

 

B一年中感染する

気温と湿度が低下する冬になると流行するA型やB型と違って、C型には流行に季節性がありません。一年間まんべんなく発生します。また、A型やB型は感染力が強く、たびたび起こる学級閉鎖に象徴されるように感染があっという間に広がりますが、C型は感染力が弱いのが特徴です。

 

 

C変異しない

C型インフルエンザはその構造がとても安定したウイルスです。A型やB型のウイルスと違って、罹患者の体内で変異することはありません。そのため、一度かかるとその免疫がほぼ一生持続します。C型インフルエンザに2度かかる人がいないのはそのためです。

 

 

D潜伏期間は1〜3日

A型・B型と同様に、C型にもウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間があります。1〜3日の潜伏期間のうちに、気が付かずに周囲を感染させてしまう可能性もあります。

 

 

E大人も感染することがある

5歳までの小児期に、自覚症状のあるなしを問わずほとんど全ての人がC型インフルエンザに感染します。ごく稀に、この時期に感染しなかった場合には成人した後に感染することがあります。成人になって発症すると鼻炎に加えて咽頭の痛みが出ることもありますが軽症で快癒します。

 

 

FC型は検査キットがない

 実は、C型インフルエンザには、A型やB型のように感染を判断する検査キットがありません。普通の小児科やクリニックなどの一般外来ではC型インフルエンザかどうかの判断ができません。もし感染したとしても重篤な症状を起こす危険性がないからです。

 

 

G予防接種のワクチンがない

インフルエンザCにはワクチンがないと?をする医師

C型インフルエンザは感染力が弱く、集団感染の危険性がありません。そして鼻かぜのような軽い症状で済みます。そのため、A型やB型と違って予防接種(ワクチン)はありません。

 

 

インフルエンザC型の治療法

突然の高熱と激しい筋肉痛。食欲もないし、これってもしかしたらインフルエンザかも・・・?!
でも、このように、急激な高熱、咳、鼻水、筋肉痛、咽頭痛、頭痛、関節痛、倦怠感といった全身症状を伴う「インフルエンザ」は、A型もしくはB型のインフルエンザです。(※B型の場合は高熱が出ないこともあります

 

インフルエンザC型は症状が軽い

C型インフルエンザの症状は、鼻風邪に似たもので、鼻汁が出る程度。しかも、透明でさらっとした水っぽい鼻汁です。副鼻腔炎や中耳炎のときに見られるような黄色くてどろりとした粘度の高い鼻汁とは全く違います。C型インフルエンザウイルスは上気道にしか感染しないため、炎症が起こる部位は上気道に限定されるのです。

 

発熱もないし、食欲も便通にも異常がないので、通院もしないまま自然治癒する場合がほとんどです。

 

診断がつかない

 それでも心配になって医師の診察を受けたとしても、インフルエンザC型と診断されることはほとんどありません。なぜなら、普通の病院にはインフルエンザC型の検査キットがないのです。(あまりに症状が軽いため、検査そのものが必要ないとみなされています)

 

鼻風邪の薬で対応

病院で処方されるのは、「タミフル」や「リレンザ」といったインフルエンザの薬ではありません。鼻風邪に合わせた薬が処方されることがほとんどです。鼻水や鼻づまりを取る薬(去痰剤)やのどの炎症を抑える薬(うがい薬)で完治します。

 

自宅療養で快癒

 病院へ行かなくても、自宅療養でほとんど快癒しますので心配は必要ありません。出てきた鼻水は飲み込まないようにその都度拭い取り、栄養バランスの取れた食事と十分な睡眠をたっぷりとって、安静にしていれば治ります。鼻をかむことが上手にできない乳幼児の場合は、病院で鼻水を吸い出してもらいます。

 

 

≪ここがPOINT!≫

鼻水や咳、発熱には明白な理由があり、むやみにこれらを止めようとしない方が良いということをご存知でしょうか。
鼻水を出すのは、鼻から鼻水とともに有害なウイルスを体外に排出しようとしている証拠。

こどものインフルエンザCの鼻風邪症状


咳は、上気道に付着した有害なウイルスを体外に排出しようとしている現れです。

 

発熱は、体温を挙げることで免疫力を上げ、体内に入り込んだウイルスを弱体化させようと頑張っている証拠。

 

鼻水や咳、発熱は健康な体が本来持っている生体防御反応の現れです。体を良くしようと体自身が自発的に行っていることなので、投薬によってその働きを妨げることは、後にその子ども自身の免疫力を低下させていくことにもつながるということを知っておきましょう。

 

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